プロジェクトを成功させるための(少なくとも私が思う)たった一つの法則

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これまで4,5年のあいだ、いくつかのスマホアプリ関連のプロジェクトを経て私が感じた、プロジェクトを成功させるための法則を綴ってみます。

 

プロジェクトの成功も失敗も、すべて自分の責任であり、自分の行動如何により成功も失敗にも転びうる、と認識出来ている担当者がいる。

これだけです。

こんなの当たり前じゃないかって、思うかも知れません。
いやいや、実際のプロジェクトにおいて(特に大企業で多いのですが)
「自分が放っておいても、誰か(特に下請けや部下)がうまく取り計らうだろう」
と考えている人が多いのが事実です。

身近な事例を考えると、結構ありがちな考え方なのかと思います。

人に頼みごとで「これやっておいて」とお願いしたとします。
その後、やったものを見て「なんで左上にホッチキスでとめないの?」とか「最後にからぶきするのは基本でしょう」とか、後からあれこれ言ったりするわけです。

どこまでを常識として扱うかはまた別問題かと思いますが、自分の期待する結果が得られるよう、最大限できることはする、ということが大事になります。

誤解をしないように、謝ったゴールをイメージしないように、また相手が快く、能力を最大限引き出せるよう、人事を尽くして天命を待つ姿勢で、どこまで自分事として捉えて仕事ができるかが重要になります。

 

しかし、理解できるところもあります。

IT業界は日が浅く、アプリでのプロジェクトによる収益の見込みがたてられないこともしばしばです。
そのため、担当者はこれまでの運用に加えて、片手間でアプリでのサービス運用を行うことがあります。

要するに、カツカツで忙しい、ということが原因のひとつにあります。
担当者も熱意が無いわけではなく、むしろ大企業の担当者ほどになれば能力も熱意もあるわけですが、片手間ではなかなかうまく進めることはできません。

これまでのプロジェクトで、最初の仕様のまま納品できたことは数えるほどもなく、もうほとんどありません。
必ずといっていいほど途中で、技術的な問題で機能の調整をしたり、予想以上に工数がかかりスケジュールの調整をしたり、Apple審査時のリジェクトで調整が必要になったりします。
最初から途中の調整が無いようがっちり固めて進めることも方法としてありますが、開発前の準備に多大な労力がかかり、結局は労力は変わらない状態になってしまうため、あまり意味がないことになります。

そのため8割くらいの完成度で、途中調整しながら進めるのがいい塩梅なのかと思いますが、その調整は片手間ではなかなか厳しい、というのが現状です。

しかし、その忙しい中でどのように優先順位を考えて、生産性を最大化するかということが当人の能力であり、プロジェクトマネジメントで大切な問題であります。

また噂で聞いた話でしかないのですが、大企業ではリスクを背負わない技術に長けているほうが出世しやすい、ということがある(らしい)ため、ババを引かないように仕事をする態度になる、ということです。
そうなると、なかなか自ら情熱的に、積極的に働きかけることはないのかと思います。
むしろ逆に、プロジェクトをよくする方向でなく、いかに自分のリスクを減らすかに注力するため、わざとボールを見逃してリスクを誰かに渡すような仕事の仕方になります。

 

どこまでも自分事と捉え、自分の求める結果になるように、忙しい中でもやりくりして突き進むことこそが重要だと、あらためて感じています。

つまり、かのスティーブ・ジョブズが言ったように
偉大な製品は、情熱的な人々からしか生まれない。

ということなのかと思います。
自戒を込めて。 2013年12月29 日